こんにちは、ぱりんこ(@parincafe)です。
今日は、「雑談が苦手。会話中、相手が何を求めているのか?考えすぎて空回りする…」という体験談をお話ししたいと思います。
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HSPの特性*質問されると、自分の意見より相手が求めていることを考えてしまう
先日、長野県松本市へ旅に出かけたときのこと。
ゲストハウスに宿泊し、2日目の朝。
朝目が覚めると、『おはようございます』というやさしい声がしました。
声の持ち主は、同室の、黒髪をひとつに束ねた美しい女性。
化粧気がないのに、素朴で、やんわりとしていて、肌が綺麗な方でした。
お姉さんは、優しくゆったりとした口調で、
「わたし、観光地情報とか、松本市でどこに行ったらいいのか何も調べずにきちゃったんです。とりあえず、お城があることは知ってるんですけど…。」
と言います。
(ん?これは?もしかして、松本の観光地について知りたいのかな??)
そう思い、わたしは昨日訪れた松本市美術館や、蔵があって趣のある中町通り、四柱神社(よはしらじんじゃ)等についてお話しました。
「じゃあ行ってみようかな?」
「喫茶店でモーニング、いいですね」
お姉さんは、身支度バッチリで、今すぐにでも出発できる装いなのに、いなくなる気配はありません。
対して、わたしは寝起き。memekusoもついたまま。
この会話は一体いつが終わりなのだろう・・・
もしや、わたしが準備するのを待っている?
案内した方がいいのかな???
ぐるぐるぐるぐるそんなことを考えて、急いで洗面所に向かいました。
部屋に戻ると、お姉さんはすでに旅立っていました。
違ったーーー!!!
わたし、何も求められてなかった!!
恥ずかしい…!!
昔から、ただの世間話、その場限りの雑談ができません。
自閉傾向をもつお子さんと関わるときは、はじまりとおわりを明確にする。
「これで、おもちゃ遊びは、”おしまい”」とはっきり伝える。
そうすると、見通しをもって安心して過ごすことができる。
まさにそれだよ、わたし…
会議とか研修とかも、「これで終了です」とアナウンスされているはずなのに、なんだか周りの人と談笑しないといけない雰囲気の時間…あの妙な間がほんとうに苦痛。
終わったのなら、一刻も早く帰りたい。ひとりになりたいよ〜〜〜〜〜
先ほどのお姉さんとのやり取りは、完全に自分が勝手に勘違いしたのですけど、なんでしょう、この、フラれたような気持ち…
しばらく気持ちを引きずってしまいました。
そして、長野県は、亡くなった母の実家もあったので、寂しさとか孤独感とか喪失感とか色々な気持ちが混じり合い、泣きそうになりました。
一見、社交的に見られることがある。外からの見た目と中身が一致しない苦しさ
人間が苦手なわたしですが、人から話しかけられることが多いです。
今回の旅でも、何度も記念撮影を頼まれました。
ひとりでウロウロしているから、というのも理由のひとつかもしれません。
松本には、外国からの観光客も多かったので、色々な国の方のカメラやスマホで写真を撮りました。
写真ひとつ撮るにしても、
- 令和の時代でも、かけ声は「ハイ、チーズ」でいいのかな?(というか、それしか知らないし…)
- 外国の方に向けた、シャッター押すときの合図は一体???
- 縦バージョンと横バージョン、どちらがお好みなのだろう?
と、色々考えてしまいます。
多分、そんなちゃんとした写真、誰も求めていないのでしょうが、撮った後にもっとこういう風に撮ればよかったなぁ、と反省してしまいます。
そして、駅ビルの中で、ドアを開けられずに困っていた外国人夫妻がいたので、「わたしが開けなきゃ!!」と勢いよく飛び込んだら、勢い余って奥さんのカバンにドンっと体当たりしてしまったエピソードも。
奥様は「ありがとうゴザイマシタ」と微笑んでくれたので、結果的にはよかったのですが…
困ってそうな人がいたら、察してすぐに身体が動いてしまう。
保育士でも喫茶店でのバイトでも、
「余計なことをするな」と怒られる。
誰も、そんなこと求めていないのに、空回ってばかりです。
”余計なことは言わない”のメモをお守り代わりにしていたら心が死んだ
一時期、iPhoneのメモ帳アプリに書いた「余計なことは言わない・しない」を何度も見返しながら1日をやり過ごす生活をしていたら、心が死にました。
言いたいことが言えないのは、苦しい。
でも、何かを発言して傷つくのも悲しい。
人間って、喋らないと、吐き出さないと、頭がおかしくなる生き物なんだなぁと実感しました。
最近は、人間はいつか必ず死ぬ生き物なので、言ったりやったりして傷ついた方がマシ、と開き直っています。
開き直っていたら、なぜか周りにHSP傾向の方まみれになる、という素晴らしい環境が整いつつあります。
あの時、黒髪のお姉さんにとった行動は、やっぱり、正解だったんだと思います。もう2度と会うことはないかもしれない彼女に、何のお節介をかかずに別れていたら、それはそれで「もしかしたら、困っていたかもしれないのに…」と別の苦悩を抱えていたことでしょう…。
よし、気持ちを切り替えよう。
モヤモヤした時は、何かに熱中するのが吉。
そうして、着替えて、化粧をしたあと、思い立ったのは
「珈琲美学アベに着いたら、モーニングにプレーンオムレツもつけちゃおう。」
という考え。
松本駅のほど近くにある”珈琲美学アベ”は、もう3年も前から目をつけていた喫茶店で、実際訪れても、素晴らしい喫茶店でした。
気持ちの切り替えに必要な、バタートーストとプレーンオムレツに、ちゃっかりグリルベーコン。こちらの喫茶店の特徴は、モーニングに好きなものをプラスでトッピングするスタイルなところ。
常連さんがひとりの時間をそれぞれ楽しんでいる、ゆったりした雰囲気がステキでした。
コーヒーはブラックで飲んでも、変な混じり気や苦味がなく、飲みやすかったです。
一口含むと、うんま!と小声で出ちゃうほど。
さすが、珈琲美学。
悲しいことがあったとき、わたしを救うのは、やはり喫茶店なのです。